★ユーコミス オータムナリス(Eucomis autumnalis)の特徴:
- 原産地:
- 南アフリカ
- ジンバブエ
- マラウイ
- レソト
- ボツワナ
- エスワティニ(旧スワジランド)
- 成長した株の特徴: ユーコミス・オータムナリスは、直径8~10cmにもなる堂々たる球根から芽吹く、魅力的な落葉性の多年草です。根元から伸びる帯状の葉は、長さ最大55cm、幅6~13cmにもなり、その縁は優雅に波打ち、存在感のある姿を見せます。晩夏から初秋にかけて、高さ30~60cmに伸びた花茎の先端には、密に花が連なる総状花序が形成され、庭に彩りを添えます。個々の花は、清々しい緑色、柔らかな黄緑色、または純粋な白色の萼片をまとい、ほのかに甘い香りを漂わせます。そして、花序の頂部には、長さ最大6.5cmにもなる緑色の葉のような苞が、まるでパイナップルの冠のように愛らしく付きます。このユニークな姿こそが、英名「パイナップルリリー」の所以であり、見る者の心を惹きつけます。開花後、受粉を終えた花は緑色へと変化し、種子が成熟する秋まで、その装飾的な美しさを長く楽しむことができます。やがて実る果実は、光沢のある黒い丸い種子を内包する三室の蒴果で、季節の移ろいを静かに告げます。
- 育成の際の注意点:
- 日当たりと土壌: 日なたから半日陰まで幅広い環境に適応し、特に肥沃で水はけの良い土壌を好みます。土壌のpHは、酸性、アルカリ性、中性のいずれでも順応する、非常に育てやすい性質を持っています。
- 水やり: 夏の成長期から開花期にかけては、たっぷりと水を与えることで、その美しい花を存分に楽しめます。冬の休眠期は乾燥気味に保つのが理想的ですが、水はけが非常に良い場所であれば、冬場の水やりも可能です。
- 耐寒性: 約-7℃まで耐える比較的丈夫な性質を持っています。ただし、霜が厳しく予想される地域では、冬の休眠期に根元を保護するマルチングを施し、土壌を乾燥気味に保つことで、より安全に冬越しさせることができます。
- 繁殖: 繁殖は、種子、分球(オフセット)、葉挿し、組織培養と多様な方法で可能です。種子から育てる場合、約4~6週間で発芽しますが、美しい花を咲かせるまでには4~5シーズンを要することがあります。
- その他: 球根には有毒成分が含まれているため、取り扱いには十分ご注意ください。一方で、シカやウサギによる食害に強く、病害虫の心配もほとんどないため、比較的管理が容易です。その美しい姿は、花壇のアクセント、コンテナガーデンの主役、あるいは壁際の彩りとして、様々なシーンで活躍してくれるでしょう。
- 別称:
- パイナップルリリー (Pineapple Lily)
- オータムパイナップルフラワー (Autumn Pineapple Flower)
- ワイルデピンアッペル (wildepynappel)
- クルロッピー (krulkoppie)
● 発芽率、品種名種小名に対する保証はございません。ショッピングガイドをご確認の上お買い求めください。